訪日中のオースティン米国防長官は11日、陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京都、埼玉県)を訪れ、日米豪3カ国の共同指揮所演習「ヤマサクラ」を視察した。今回は、バイデン政権下で最後とみられる国防長官訪日の機会だった。日米の指揮統制の連携強化など難しい懸案が、トランプ次期米政権へと引き継がれることになる。
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「日米は(バイデン政権の)4年間で多くのことを成し遂げた」。オースティン氏は9日、記者団に対し、安全保障協力の強化を成果として誇ってみせた。訪日は、シリアのアサド政権崩壊という国際情勢の激動とも時期が重なった。10日、オースティン氏の訪問を受けた石破茂首相は韓国とシリア情勢に言及し「おそらく100年後の歴史の教科書には、2024年は歴史の大転換であったと称されることになるであろう」と述べた上で、「(我々は)次の世代の世界にも責任を持たなくてはいけない」と語った。オースティン氏はこの後、中谷元・防衛相とも会談し、あらゆる分野で日米防衛協力を強化する方針を確認した。
今回の訪問では、国際環境の…