How the World Is Reeling From Trump’s Aid Freeze
飢饉(ききん)に苦しむスーダンで、戦闘が続く地域に取り残された数十万人の市民に食料を提供していた複数の炊き出し施設[soup kitchens]が閉鎖された。
タイでは、戦火から逃れたものの、命を脅かす病気を患った難民たちが病院で追い返され、簡易担架に乗せられて運び去られた。
ウクライナでは、ロシアとの戦争の最前線で暮らす住民たちが、真冬に薪なしで過ごさざるを得なくなる恐れがある。
トランプ大統領が突如、数十億ドルの対外援助を停止したことにより、飢餓の防止や病気の治療、避難民への避難所提供が困難になっており、世界で最も弱い立場にある人々の中には、すでにその現実に直面している人たちがいる。
トランプ氏が米国のほぼすべての対外支援の凍結を命じた結果、ほんの数日で人道危機が深刻化し、米国の信頼性と国際的な地位について重大な懸念が高まっている。
「皆がパニック状態になっている」と、スーダンの包囲された首都ハルツームで活動する地元ボランティア団体「緊急対応室[the Emergency Response Rooms]」のアティフ・ムフタール氏は援助凍結について語った。
援助打ち切りを発表した直後、トランプ政権は突然方針を変更した。ルビオ国務長官は1月28日、「救命のための人道支援[lifesaving humanitarian assistance]」は継続可能であり、食料や医薬品、避難所、その他の緊急物資の提供といった「中核的[core]」取り組みには猶予を与えると述べた。
しかし、その猶予は「一時的な性格のもの」であり、限られた例外にのみ適用されるとルビオ氏は強調した。さらに、米国の支援物資の配布を担当する数百人の政府関係者や作業者はすでに解雇されるか、休職中であり、世界中の多くの支援活動が依然として麻痺(まひ)状態にある。
- 【注目記事を翻訳】連載「NYTから読み解く世界」
トランプ政権下で米国の対外援助が凍結された結果、世界の各地に影響が及んでいます。実は公約にも逆行するのでは、という指摘もあると、NYTは報じています。
スーダンの戦乱で疲弊した首…