会見する日銀の植田和男総裁=2024年7月31日午後4時19分、東京都中央区、川村直子撮影

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日、米西部ワイオミング州ジャクソンホールの講演で9月会合で利下げに踏み切ることを強く示唆した。米国の利下げが確実となったことで、今後の日本市場や金融政策にどのような影響を与えるのだろうか。

 週明けの東京市場は、日米の金利差が縮まることが意識され、円高ドル安が進むとの見方が多い。日経平均株価は、米株高の流れを受ける一方、円高が進むことが嫌気されて、もみ合いになりそうだ。

 今後、市場が注目するのはFRBの利下げ幅とペースだ。パウエル氏は「今後のデータなどによる」として明言しなかった。市場関係者の間では、米経済が弱ければ、9月に通常の2倍となる0.50%幅の利下げをするとの観測もある。それを占うのが来月6日に発表される、8月の米雇用統計で、結果次第では再び市場に動揺が走る可能性がある。

市場「年末まで荒い値動き」か

 ニッセイ基礎研究所の上野剛…

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