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米ペンシルベニア州で2024年10月5日、選挙運動のイベントに出席したトランプ次期大統領(右)とイーロン・マスク氏=AP

 米連邦議会下院は19日、米政府の当面の資金繰りを支える「つなぎ予算」案を否決した。20日中に新たな予算案を通さない限り、資金不足で一部政府機関が閉鎖に追い込まれるおそれがある。

 否決されたのは、現行のつなぎ予算の期限を、今月20日から3月14日に延ばして、政府の資金ショートを回避する法案。トランプ次期大統領が支持を表明していたが、民主党のほぼ全議員と、共和党の一部議員が反対に回った。

 米国では新会計年度が10月に始まったが、議会内の党派対立でいまだに通年の政府予算案を可決できていない。このため、期間限定のつなぎ予算でしのいできた。議会は20日の期限を前に、超党派で期限を延長する法案を準備した。ところが18日、実業家のイーロン・マスク氏やトランプ氏が法案への反対をX(旧ツイッター)で相次いで表明し、混乱が始まった。

次期政権の財政支出の自由度高める規定

 下院共和党執行部は、トラン…

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