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モスクワで2025年3月13日、ベラルーシのルカシェンコ大統領との共同記者会見で話すプーチン大統領=AP

 トランプ米大統領が14日、ロシア南西部クルスク州を越境攻撃しているウクライナ軍兵士の「救済」を、ロシアのプーチン大統領にSNSで要請した。プーチン氏はすぐに「応じる」姿勢を示し、米ロの関係改善を演出した。ただ、ウクライナの停戦に向けてロシアは、米国とウクライナが合意した現状の停戦案に否定的で、停戦への道筋は見えないままだ。

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 プーチン氏は13日、ウィトコフ米中東担当特使とモスクワで会談した。これをうけトランプ氏は14日、「プーチン大統領と非常に生産的な話し合いをした。この恐ろしい流血の戦いをついに終わらせられる可能性が非常に高まった」とSNSに投稿し、会談結果を評価した。

 その上で、クルスク州を念頭に「数千人のウクライナ軍兵士がロシア軍に完全に包囲されている。プーチン大統領に、彼らの命を助けるよう強く要請した」と書き込んだ。

 ウクライナ兵が「非常に悪い状況で弱い立場に置かれている」とも主張。「これは第2次世界大戦以来見られなかったような、恐ろしい大虐殺になるかもしれない。彼ら全員に神のご加護を!」と述べた。

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