米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)は29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、昨年9月から3会合続けてきた利下げを停止すると決めた。物価高(インフレ)の沈静化が進んでいないことを踏まえた。トランプ政権の政策がインフレを再燃させかねないおそれもあり、FRBは慎重な政策運営を強いられそうだ。
現在の政策金利は年4.25~4.50%。昨年12月会合まで続いた利下げで、ピーク時から1.0%幅低い水準となっている。FOMCでの政策金利の据え置きは全会一致。
米国のインフレは、ピーク時に比べれば落ち着いてきた。2022年に一時約40年ぶりの前年同月比9%台を記録した米消費者物価指数(CPI)の上昇率は、エネルギー価格の低下もあり、24年9月には2.4%まで低下した。
ただ、インフレ率はFRBの…