
東京の有名私大で、学生数人に集まってもらい就活について考えを聞いた。
「仕事だけが自分の人生ではないから、家族と過ごす時間とやりがいが両立できる企業がいい」
「小学生の頃、父とは週末しか顔を合わせなかったんです。子ども心に、こういうのは嫌だなあと」
極めてまっとうだ。自分の学生時代とは雲泥の差である。みんな、ワーク・ライフ・バランスの大切さがふつうに身についている。
避けられるジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー
少子化で新卒が減る今、就活戦線は売り手市場だ。そこで選ばれるのは、脱・長時間労働で転勤も少ない企業だという。若い世代では、昭和の働き方を残す企業はジャパニーズ・トラディショナル・カンパニーの頭文字をとってJTCと呼ばれている。
私が就職した頃はバブル期で、やはり超のつく売り手市場だった。学生はちやほやされ、内定者を逃がさないために海外旅行へ連れて行く企業もあった時代だ。
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しかし、入社後は別の世界が待ち構えていた。
初任地に着任した日に起きた出来事
初任地に着任した日、歓迎会…