「人と会うことが大切」と話す長田米作さん

 東京都に任命され、「とうきょう認知症希望大使」を務める長田米作さん(91)は、70代で認知症になってから合唱や料理を始めたそうです。「『認知症になったらできない』と決めつけず、人と会うことを大切にしてほしい」と自身の経験を伝え続けています。

認知症の本人からの発信を増やすことを目的に任命され、普及啓発活動などに参加する「希望大使」。今年1月現在、厚生労働省が任命する全国版では7人、各都道府県が任命する「地域版」では21都府県の計68人が活動している。

帰り道がわからなくなった

 ――認知症の診断はいつ受けたのですか。

 2005年、72歳でアルツハイマー型認知症と診断されました。ちょうど仕事をやめた頃でした。

 中学卒業後から紳士服を仕立てる縫製職人として働き、仕事が好きでした。ただ、年齢もあり辞めることに。それからガクンと年をとった感覚がありました。

 人の名前が出てこないなど、もの忘れが多くなりました。行き慣れているはずの店からの帰り道がわからなくなったこともあり、妻が「おかしい」ということで病院に行き、わかりました。

 いま、91歳になりましたが…

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