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 マイクロバスに舞台や音響の装置を隙間なく詰め込む。荷物でぱんぱんになった車内は、まるでゲームの「テトリス」のようだ。

 浅草花やしきを拠点に活動していたアイドルグループ「花やしき少女歌劇団」。そのメンバーだった塩田珠理さん(27)はいま、全国の小学校を回ってミュージカルを演じる「劇団ポプラ」の一員として活動している。

 上演先の学校に着くと、「これ1台で来たんですか」と先生に驚かれる。

 ステージは体育館。装置の準備も団員たちが自らこなす。準備に3時間くらいかかることもあるから、1時間目からの公演では宿泊先を午前5時半に出て、暗いうちから取りかかる。老朽化した体育館では照明が暗く、スマホの明かりを頼りに作業することも。

 出番を待つのは体育館のそでのスペース。舞台上で歌ったり踊ったり、激しい動きで舞台化粧はすぐに取れてしまう

涙を見せない唯さんが号泣した

 珠理さんが「花やしき少女歌劇団」に入ったのは、小さいころにテレビで劇団四季の「魔法をすてたマジョリン」の公演を見たのがきっかけだ。「あんなふうに舞台に立ちたい」と思った。

 歌劇団のエースで、小児がん…

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