
女性管理職はまだまだ少ない。横浜市長として女性登用を進めた林文子さん(78)に、当時の経験を聞いた。
――市長に就いた2009年の女性管理職の割合は8.8%だったそうですね。
管理職が男性ばかりで非常に驚きました。特に局長級で少なく、局長会議に参加したり、市長室に出入りしたりする職員は男性ばかりでした。
BMW東京の支店長をしていたときに、やる気のない部下をただ叱責(しっせき)するのではなく、いい点を見つけて褒めることで自信を持たせることを心がけました。何よりコミュニケーションを大切にして業績不振の支店を立て直しました。
この経験から、多くの女性が管理職に就けば、多様な視点がもたらされて組織が活性化し、大きな成果が得られると確信しました。
役所でも、男女がバランス良く管理職に就けるように、取り組むべきだと考えました。
「管理職候補はすぐに育つものではない」
――どうやったのでしょう。
横浜市はもともと、女性職員…