記者のおい(2)のお気に入りのおもちゃはプラレールとトミカ。叔母として気に入られようと、本人が持っていないおもちゃをプレゼントしてしまう。

 ただ、あれもこれもプラスチック製だ。遊ばなくなって捨てて燃やせば二酸化炭素が出る。プラスチックごみが海を汚染しているとも聞く。

 そんなことを気にするようになったのは、プラスチックのことを取材し始めてからだ。プラ製のおもちゃはあまりよくないのだろうか。

  • 【そもそも解説】プラスチックとは 何からできてる?何が問題?

義姉に聞いた、おもちゃを買う親の気持ち

 まず義姉(32)と話してみた。おいが遊ぶプラレールのレールは木製。何か環境を意識しているのかと思ったが、「プラ製は子どもが1人で組み立てるには固い」という口コミを見て、海外メーカーのものを購入したという。

プラレールで遊ぶ記者のおい=2024年7月10日、玉木祥子撮影

 それに、「親としては、きれいで安全で、本人の好みに合うおもちゃを与えたい気持ちが大きい」という。親戚からお下がりでもらったレゴ(組み立ておもちゃ)は一式洗ってから子どもに与えたという。「申し訳ないけど環境への配慮ではないのが正直なところ」と話す。

 便利で様々な用途に使えるプラスチックは身の回りにたくさんある。おもちゃ、衣服、包装。農業や漁業の現場でも使われている。経済協力開発機構(OECD)によると、世界では2019年に約4億6千万トンのプラスチックが生産された。おいが30代半ばとなる60年には、これが12億トン以上になると予測されている。

 同時に、たくさんのプラごみが出ている。19年には世界で約3億5千万トンが排出された。その2割以上が環境中に出ていくなど、不適切な形で処理されているという。

余った包装材、無駄にせず製造に回す

 プラごみ問題が深刻化するなか、おもちゃをつくるときの工夫はあるのか。使い終わったおもちゃはどうなるのか。メーカーを訪ねた。

 プラレールやトミカなどで知…

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