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参院選1人区での維新「予備選案」と各党のスタンス

 今夏の参院選1人区での野党候補の一本化をめぐり、日本維新の会が提起した「予備選」案が暗礁に乗り上げている。立憲民主党が自らに不利となる絞り込み方法に難色を示しているほか、国民民主党や共産党との間では感情的な対立に発展。野党連携の困難さが露呈している。

  • 6野党が衆院選の選挙区で候補者を一本化していたら? 試算すると

 全国に32ある1人区は、野党候補の乱立で共倒れとなる可能性があり、一本化できるかどうかが与野党対決のカギを握るとされる。2019年参院選では、立憲、国民民主、共産、社民の4党が候補者一本化して野党側が10議席を得たが、調整が不調のまま臨んだ22年は4議席にとどまった。一方、維新はこれまで野党間の選挙区調整には距離を置いてきたが、昨秋の衆院選での議席減を受けて行われた代表選で、「予備選」による一本化を訴えた吉村洋文・大阪府知事が勝利。代表に就任後の今年1月22日に具体案を公表した。

 野党第1党である立憲の野田佳彦代表は当初、「1人に絞った方がいい。方向性は認識が一致する」と期待感を示していた。だが、実際に維新から案を示されると「相当、改善しなければいけない部分がある」とトーンダウンさせた。理由はその選抜方法にある。

「『どっちが強いの』という調査と思っていたら、ドント方式で配分…」

 維新案は、まずはインターネ…

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