8月下旬、横浜市中心部に近い杉之子幼稚園で天気教室「空って不思議!!」が開かれ、5歳児を中心に約20組の親子が参加した。
「きれい」「すごいね」
ペットボトルやドライアイスなどを使って、雪の結晶をつくる実験は大成功。子どもたちは目を輝かせた。
主催したのは、有志の気象予報士でつくる「サニーエンジェルス」、通称サニエンだ。メンバーの一人、遠藤君江(59)は、子どもたちが園の卒業生だった縁で、ほぼ毎年イベントを開催している。
子どもの理科離れが心配される中、「空を見上げるお母さんを増やそう!」との合言葉のもとに女性気象予報士が集まり、サニエンは2010年に発足した。時代に合わせ、合言葉は「みんなで空を見上げよう!」に変わり、男性や独身の人も一緒に活動する。
送迎ルートの危険、親子で確認
現在、全国にいるメンバー96人が公民館などからの依頼を受けて、年間を通じて活動している。親子で参加する実験や台風・雷などを題材にしたオリジナル紙芝居の読み聞かせなどに加え、保護者らに向けて天気予報で使う言葉の解説や災害時に身を守るために活用するハザードマップや雨雲レーダーに関するクイズも出す。
この日は、幼稚園の送迎バスが通るルートに横浜市が局地的な豪雨で道路冠水を想定するアンダーパスがあることを紹介。子どもから「ここいつも通る」という声が上がると、保護者らは真剣な表情で確認していた。
遠藤は「予報士の資格があると、天気に関する話の信頼度や重みが変わってくる」と話す。親たちには、子どもと一緒に空を見上げて、自然現象に興味を持つ環境を作って欲しいと願う。「その積み重ねが、いつの日か災害の危険から家族の命を守るきっかけになるはず」と信じている。(力丸祥子)
就農きっかけ気象予報士に
岡山県北東部にある勝央町の…