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東京電力福島第一原発。手前から4、3、2、1号機=2024年2月24日、福島県大熊町、朝日新聞社ヘリから、嶋田達也撮影

 東京電力は10日、福島第一原発2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出しに着手する。準備作業で関連装置の接続順を間違え、着手を延期していたが、準備が整ったと判断した。約2週間かけて、3グラム以下の燃料デブリの採取をめざす。

 東電が9日、発表した。小早川智明社長と廃炉部門トップの小野明副社長が同日、福島第一原発の敷地内にある「遠隔操作室」を訪れ、カメラ映像を通して2号機原子炉建屋内での準備状況を確認したという。

 取り出しは当初、8月22日に着手する予定だった。だが、燃料デブリを取り出す装置を原子炉格納容器に押し込む5本のパイプにケーブルを通す順序が間違っていることが22日朝にわかった。

 ケーブルを通す作業は7月下…

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