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福岡県立修猷館高校で入学試験を受ける生徒ら=2025年3月5日、福岡市早良区西新6丁目

 福岡県内の公立高校の一般入試が5日にあり、101校で計約1万4200人が受験した。合格発表は17日午前9時にある。

 県教育委員会によると、全体の問題数は昨年より4問減り計146問。思考力を問う論述式の問題が4問増え、計42問となった。

 各教科60点満点で、計300点満点。県教委による5教科の予想平均点は173.8点(予想得点率58.0%)で、教科別では国語36.1点、数学33.7点、社会36.2点、理科33.8点、英語34.0点。難易度は昨年より少し上がったという。

■各教科の分析

 入試問題を、進学塾「英進館」(本社・福岡市中央区)の各教科担当者に分析してもらいました。

<国語>

 全体の問題数は昨年より2問減少している。作文を除く記述式問題の文字数は合計80字で、例年との比較においては少ないと言える。

 <一>の論説文は「直観」と「知覚」の違い、<二>の小説文の舞台は「社会人野球」で、生徒にとってはなじみが薄いテーマだった。知識事項の問題や、短い字数でまとめさせる記述には難しいものがある一方で、記号選択式や抜き出し問題は比較的平易なものが多い。

 <三>の古文は現代語訳はあるが、登場人物の思考を考え、読み取る必要があり、差がつく問題だった。<四>の作文は3年連続、棒グラフの読み取りで、今年の題材は「国語に関する世論調査」から。日本語の魅力について書くものであり、自らの知識や経験と結びつけて書きやすい。総じて今年は、取り組みやすい出題が多かった。

<数学>

 例年通りの大問6題構成。記…

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