
18、19日に東京ドームでのカブス―ドジャースで幕を開ける米大リーグ公式戦。野球を通じた日米交流の歴史は長く、1934年の「野球の神様」ベーブ・ルースの来日で国内のプロ野球誕生の機運が生まれるなど、世紀を超えて続く球史の新たな一歩にもなる。
27年と32年は黒人リーグのチームも来日。中でも大リーグのスターが集まった34年の日米野球は転換点となった。ルース来日を題材にした著者で野球史を研究するロバート・フィッツさんは当時の熱狂が与えた影響を「非常に重要」と証言する。
34年日米野球はルースら名選手がそろった。東京入りした際のパレードには多くの人が詰めかけ、試合でも球場の収容人数を上回るほどの観衆であふれたという。沢村栄治の好投は米国にも伝えられた。
この興行的成功を受けて、当時の全日本チームを中心に、プロ野球巨人の前身「大日本東京野球倶楽部」が設立された。
投打「二刀流」の大谷翔平をフィッツさんは絶賛。将来的な米国野球殿堂入りの可能性にもメジャーで10年以上プレーという基準に言及しつつ太鼓判を押した。