太平洋戦争末期に米軍が神戸市に落とした「模擬原爆」の着弾地を調べている市民団体は11月30日、市内の山中で見つかった金属片が模擬原爆のものであるかを分析した結果、模擬原爆ではなく通常爆弾の破片とみられることがわかったと明らかにした。
模擬原爆は原爆の投下訓練で使われた爆弾で、ずんぐりと丸みを帯びた形から「パンプキン」(カボチャ)とも呼ばれた。1945年7~8月に49発が日本各地に落とされ、うち3発は詳細な着弾地が不明だ。神戸市では4発のうち神戸製鋼所を目標とした1発の着弾地が分かっていない。
神戸大大学院生の西岡孔貴(こうき)さん(27)が米軍の空撮写真から六甲山系の摩耶山中に大きな着弾跡のようなものを見つけ、現地を調べると金属片が8個見つかった。各地の研究者らと「パンプキン爆弾を調査する会」を設立。試験分析会社に分析を依頼し、クラウドファンディングサイトで支援を募った。
他県で見つかった模擬原爆の…