春季兵庫県高校野球大会の決勝が5日、明石トーカロ球場であり、社が須磨翔風に逆転勝ちして16年ぶりの優勝を決めた。3位決定戦では明石商が東洋大姫路との接戦を制した。上位3校は25日に同球場で開幕する近畿大会に出場する。(森直由)
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(5日、春季兵庫県高校野球大会決勝 社6―4須磨翔風)
社は二回に1点を先制され、三回には1死二、三塁のピンチ。「絶対に抑える」。リリーフで笹倉大智投手(2年)がマウンドに上がった。
スクイズなどで2点を失ったが、「まだ序盤なので追いつける」と気持ちを切り替えた。
四回以降は丁寧にコースを突き、九回途中まで投げて被安打2、1失点に抑えた。七回2死満塁のピンチも外野フライに打ち取り、「最少失点に抑えることができてほっとした」
昨年秋もベンチ入りしたが、調子が上がらず登板はなかった。社は近畿大会の1回戦で敗れ、2年連続の選抜大会出場を逃した。「チームに貢献できず悔しかった」
冬に下半身強化に取り組み、新しい変化球も身につけた。今大会は準決勝で公式戦初先発。強打の東洋大姫路を相手に、八回途中までで1失点に抑える好投を見せた。
「先を見ながら投球できるようになり、成長できた」と今大会を振り返った。多可町出身で、少年野球チームの先輩の大勢(巨人)は憧れの存在だ。「近畿大会でも冷静な投球をして優勝したい。この夏の兵庫大会は絶対に3連覇をする」と力強く語った。