カフェを開いた島本美帆さん。実験器具も取りそろえている=茨城県つくば市上広岡
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 茨城県つくば市南東部の2階建てビルの1階にあるカフェ。訪ねると、ビーカーやフラスコといった実験器具、折り紙の立体図形が並び、科学史に名を残す偉人の似顔絵が飾られる。

 店を営むのは通信制高校に通う市内在住の島本美帆さん(17)。開店のきっかけは自らの不登校だった。

 中2の夏休み前から行けなくなった。原因ははっきりしないが、激しい頭痛に襲われた。「もともと集団行動が苦手。なんとなく学校は自分に合わない感覚があった」

 その後、公民館などで科学体験イベントを催している母の真帆子さん(54)を手伝い、チラシや企画書を書くうちに、自分でイベントを開催したいと思うようになった。子どもの頃から理科や数学に興味があり、自宅でも動画を見て知識を膨らませていった。

 その素養をいかし、昨春から、図形を用いて数学を学べる折り紙教室や、自作の電池をつくる実験などのイベントを2カ月に1回ほど、喫茶店などで催している。

 「ケーキを7等分する」「折…

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