
昨秋の衆院選で初当選した複数の自民党議員が3月初旬、石破茂首相(自民党総裁)の事務所から商品券を受け取っていたことが朝日新聞の取材でわかった。複数の議員側の証言によると、商品券の金額は1人あたり10万円相当。受け取ったのは今月3日開催の首相との懇談会に参加した十数人で、総額は百数十万円相当にのぼるとみられる。政治資金規正法は個人から政治家に対する金銭等の寄付とその受領を禁じており、今回の商品券のやり取りは同法に抵触する可能性がある。
石破氏事務所は13日、朝日新聞の取材に事実関係の質問には直接答えず、「(今月3日の)懇談会は内輪の会合であり、会合に付随する詳細は差し控えたく存じます」と文書で回答した。しかし、議員側の複数の証言によると、商品券が配られたのは、首相公邸で首相と議員との懇談会が夜にあった今月3日。首相の秘書が同日の日中、参加する議員らの議員事務所(東京・永田町)を直接訪問し、「今日のお土産です」などと説明。議員側は大手百貨店の紙袋に入った商品券10万円相当分を受け取った。その際、首相側からは領収書の発行は求められなかったという。当日夜の懇談会には初当選議員15人が参加しており、商品券の総額は百数十万円相当にのぼるとみられる。
商品券受け取った議員は…「飾ってある」「後ろめたさ」
首相側から商品券を受け取っ…