情報保全諮問会議の初会合であいさつをする渡辺恒雄氏(右)。左は安倍晋三首相=2014年、首相官邸

 政界に大きな影響力を持った渡辺恒雄・読売新聞グループ本社代表取締役主筆が19日に98歳で亡くなったことを受け、与野党から悼む声が相次いだ。

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 石破茂首相は19日、記者団の取材に「偉大なジャーナリストだった。議員になって以来、何度も謦咳(けいがい)に接する機会があった。特に先の大戦について、日本の歴史観について教えていただくことが多かった」と振り返った。渡辺氏が著した自民党派閥に関する書籍を今年、読み返したと明かし、「党のあり方、民主主義のあり方、あるいは日本国のこれからの平和国家としての歩みについて、まだまだお教えをいただきたかった」と述べた。

 立憲民主党の野田佳彦代表は同日、コメントを発表し、「(民主党政権の首相だった)2012年8月、尖閣諸島の国有化を進める際、公邸にお招きをし、ご相談しながら会食をしたことがあった。『初めて公邸に来た』と楽しそうにお話しになられていた笑顔を忘れることができない」と振り返った。そのうえで、「その際、ご相談させていただいたことも見事に果たしていただき、その後も全く恩着せがましいことはおっしゃらなかった。そのような懐の深さに感銘を受けた記憶が今もよみがえる」とつづった。

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