「今、だれが首相にふさわしいと思うか」朝日新聞世論調査、6月
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 秋の自民党総裁選に石破茂元幹事長(無派閥)が立候補の意向を固めたことに、党内では「順当だ」(無派閥若手)との声が出る。各社世論調査で「首相候補」として首位に位置し、有力候補となる公算は大きい。裏金事件による派閥への嫌悪感が党内で広がる中、「無派閥」の旗印のもとに非主流派を結集できるかが最大の課題だ。

 28日夜、札幌市内のホテル。石破氏は高木宏寿復興副大臣(二階派)が開いた会合に駆けつけ、マイクを握った。裏金事件を念頭に「おわびすべき点は目いっぱいおわびをする」と語り、「私どもは己を捨てて、国家国民のために、自民党はもう一度、みなさまのご支持をいただきたい」と訴えた。

 会合後、記者団に対し、立候補表明のタイミングについて「『総裁選挙に出る』という人は、いつが一番いい時期なのか、ということは、私に限らず熟考する必要がある」と語った。

 石破氏はこれまで2008と12、18、20年の計4回の総裁選に立候補している。12年は1回目投票の地方票で首位に立ったが、国会議員だけの決選投票で安倍晋三元首相に敗れた。総裁選のたびに国会議員の支持の広がりに欠ける様は永田町で「石破氏が総裁になることはない」(閣僚経験者)という通説を生んだ。ところが今回は、自民党内では石破氏を有力候補と見なす向きが強い。各社世論調査の結果に加え、現下の自民党の危機的な情勢が石破氏にプラスに働くとの見方に基づく。

 まず自民が党勢低迷に陥った…

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