大阪大=大阪府吹田市

 進行性の目の難病に対する治療薬候補を動物実験で見つけたと、大阪大蛋白質(たんぱくしつ)研究所のグループが発表した。細胞の「繊毛」と呼ばれる突起構造の仕組みを探る中で見つかり、ほかの病気に応用できる可能性もあるという。

 ほとんどの細胞には、繊毛があり、繊毛の働きの異常が肥満、不妊や腎臓の難病などさまざまな病気にかかわることがわかってきた。進行性の目の難病「網膜色素変性」の原因になる遺伝子変異についても、8割は繊毛にかかわるという。

 繊毛の中では根元から先端、先端から根元にたんぱく質が輸送される。グループは輸送方向の切り替えを制御するたんぱく質「ICK」の研究を続けてきた。今回、ICKとともにMAKと呼ばれるたんぱく質も繊毛で働くことを見つけた。

 MAKが働かないマウスは網…

共有
Exit mobile version