「観世音菩薩坐像」の前で記念撮影する観音寺の田中節孝さん(中央)と浮島寺の円牛住職(右端)ら=2025年1月24日、韓国・大田、太田成美撮影

 長崎県対馬市の観音寺から2012年に盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像を日本側に返還する行事が24日、韓国中部・大田(テジョン)の国立文化遺産研究院で開かれ、引き渡しの手続きがとられた。仏像は所有権を主張してきた韓国の浮石(プソク)寺にいったん貸与され、浮石寺が100日間の法要を行った後、5月に返還される見通しだ。

 この問題は日韓関係のとげの一つとなっていたが、13年ぶりに解決することになる。

 仏像は長崎県の指定有形文化財「観世音菩薩坐像(ぼさつざぞう)」。浮石寺は「14世紀に倭寇(わこう)に略奪された」として所有権を主張していたが、観音寺の所有権を認める判決が23年に韓国の大法院(最高裁)で確定した。

 浮石寺側は昨年、返還を受け…

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