春の園遊会で、現代美術家の横尾忠則さんと写真を見ながら話す天皇、皇后両陛下=2024年4月23日午後2時46分、東京・元赤坂、上田幸一撮影

 天皇、皇后両陛下が主催する春の園遊会が23日、東京・元赤坂の赤坂御苑で開かれ、能登半島地震に見舞われた石川県の善田善彦県議会議長や俳優の北大路欣也さんなど各界の功労者ら約1400人が出席した。両陛下の長女愛子さまも初めて参加し、招待客と歓談した。

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 善田県議会議長は、両陛下に「能登は時間が止まったような状況。まだ避難者が5千人もいるが、一生懸命耐えて頑張っております」などと報告。天皇陛下は「復興が順調に進みますことを心から願っております」と言葉をかけ、皇后雅子さまも「能登の皆さんの生活が少しずつ落ち着いていかれることを願っております」と気遣っていた。

 北大路さんは、15年前に映画のチャリティー試写会で両陛下、愛子さまと同席したという思い出を話した。皇后さまは「懐かしく、昨日もその話をして」と応じた。愛子さまが今月、日本赤十字社に就職したことについても話題が及び、皇后さまが「仕事では良い方に囲まれ、とても楽しく(勤務している)」と述べた。その後、北大路さんと懇談した愛子さま自身も「良い方々と一緒にこれから頑張っていきたい」と述べたという。

 現代美術家の横尾忠則さんは、愛猫「タマ」を描いた画集を出版したことなど、両陛下や愛子さまとの間で飼い猫の話に花が咲いた。皇后さまが自身のバッグから、ご一家の飼い猫の写真を数枚取り出し、「この子は野良猫だったのでうちで保護しまして」と紹介していた。

 日本サッカー協会の元会長で、バスケットボールのBリーグ発足にも大きな役割を果たした川淵三郎さんも出席。両陛下に、「八村塁(選手)がNBAで大活躍して、今度のオリンピックも出たいと言っているらしい。公にまだ言っちゃまずいのかもしれませんが」と打ち明ける一幕もあった。(力丸祥子、中田絢子)

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