「自由っこ広場」をオープンさせた森昌子さん(左)ら4人。全員が発達特性のある子の母親で、広場ではスタッフを務める=2024年5月28日、高松市多肥下町、内海日和撮影

 「私たちがほしかった広場ができました」。発達特性のある子をもつ母親4人のグループが、安心して子どもたちが遊べて、親同士も気軽におしゃべりできる広場を6月、高松市内にオープンさせた。「ここではみんなお互いさま」を合言葉に、多くの親子が集まることを期待している。

 広場の名前は「自由っこ広場」。高松市多肥上町の閑静な住宅街にある。

 6月上旬にあったオープンイベントで、柵で四角く囲まれた約500平方メートルの広場に入ると、声をあげながらトランポリンで跳びはねたり、室内のおもちゃで遊んだりする子どもたちの姿があった。

 毎週水曜日は専門家を呼び、勉強会を開いている。オープンから約3週間たったが、開所時間は平日午前中が中心のため、親が相談や情報共有のために訪れているという。

 広場をつくったグループ「にじいろ広場 自由っこ」代表の森昌子さん(46)は「みんなで笑って子どもたちの成長を見守れる場所にしたい」と話す。

母親たちとつくったLINEグループ

 森さんの8歳の次男は、幼稚園に通っていたころ、友だちとのルールが守れず、集団行動についていけなかった。

 そこで、子どもの発達を支援する療育施設に通った。

 すると遊具を使うための列に並べるようになった。「彼の世界で初めて他人がいるって認識できたんだと思います」

 幼稚園の園長の仲介で、同じ悩みをもつ園内の母親に自分の経験を話すようになった。

 2021年秋、そんな母親たちとLINEグループを作り、子どもを幼稚園に送った後、7人ほどで園の近くのカフェに集まった。

 とにかく話が止まらなかった。

 子どもがスーパーで買ってい…

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