日本人トップの2位でゴールし、笑顔を見せる小林香菜=伊藤進之介撮影

 第44回大阪国際女子マラソン大会は26日、今年の世界選手権東京大会の選考会を兼ねて大阪・ヤンマースタジアム長居発着の42・195キロで争われ、小林香菜(大塚製薬)が2時間21分19秒で日本勢トップの2位に入った。昨夏のパリ五輪マラソンで6位に入賞した鈴木優花(第一生命グループ)は2時間21分33秒で3位。小林と鈴木は自己記録を大幅に更新し、世界選手権の参加標準記録(2時間23分30秒)を突破した。今後の選考会は3月の東京マラソン、名古屋ウィメンズマラソン。

 この大会3度優勝の松田瑞生(ダイハツ)は2時間27分11秒で7位だった。ウォルケネシュ・エデサ(エチオピア)が2時間21分0秒で2連覇を飾った。

 (スタート時の天気は晴れ、気温10・9度、湿度42%、西の風1・3メートル)

大学サークルから9カ月、未知数のポテンシャル

 脇を広げ、足を小刻みに運ぶ独特なフォームは最後まで崩れなかった。本格的なマラソン練習を始めて、まだ9カ月ほど。2時間21分19秒でゴールした小林香菜(大塚製薬)は自分自身を疑った。「信じられない。わけがわからないです」

 異色の経歴を持つ。

 中学、高校と陸上部だったが、進学した早大は女子部員が少なかった。好きな駅伝ができない。そこでランニングサークル「早稲田ホノルルマラソン完走会」に所属した。

 週に1回皇居周辺を走る、ゆるめの活動は楽しかった。ただ、「高校でまともな結果を出せずに終わって心残りはずっとあるまま」。次第に、アスリートとしての思いが再燃していった。

 指導者もいない中、自主練習…

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