【動画】谷川俊太郎さんが作詞した加須南小学校の校歌=同小提供
埼玉県加須市立加須南小学校の校歌は「風」から始まる。
「ここは春になるとそれはそれは心地の良い風が吹きました」。初代校長の丸山綱男さん(77)は目を細めた。
小学校の情景や雰囲気がふんだんに盛り込まれた校歌。作詞を担当したのは11月13日に92歳で亡くなった谷川俊太郎さんだ。子どもたちの道しるべになってほしいと願って作られた詩は、開校から四半世紀が経ったいまでも受け継がれている。
昭和のヒットメーカー・鈴木邦彦さんが作曲
加須南小は1998年4月、児童数約1300人と県内有数のマンモス校になっていた加須小から分離する形で開校した。周囲を田んぼに囲まれたのどかな立地。21世紀を前に新時代に対応するため、図書室にコンピューターを配置した学習スペースを作ったり、児童の発達段階にあわせて教室の広さを変えたりする工夫もこらされていた。
校歌の作曲は開校前の3月…