能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市の旧駅舎のプラットホームに、奥能登を舞台にしたNHK朝ドラ「まれ」の主題歌「希空~まれぞら~」の大合奏が響いた。県立飯田高校吹奏楽部と、ボランティアたちが9日、一緒に異例の演奏会を開いた。
同校の吹奏楽部員は、元日の能登半島地震後の転校などで3人減ってしまい、8人。例年の会場だった高校体育館は損傷し、今年の会場は学校そばの旧珠洲駅跡にある道の駅「すずなり」になった。8人は、校歌や「我は海の子」、「ベテルギウス」などを演奏した。
最後の演目は「まれぞら」。「明るく、元気を届けてくれる曲」と曲が紹介されると、オレンジ色のTシャツ姿の大学生や色とりどりのビブスを身につけたボランティアの大人たち50人ほどがプラットホームに駆け上がった。
「さあ駆け出そうよ、今すぐに 未来が今は遠くても」
希望を託す歌を一緒に演奏し、合唱で声をあわせると、集まった人たちから大きな拍手が湧き起こった。
コラボのきっかけも、地震だ…