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国民民主党は発足以来、自民党に寄ったり、野党路線を強めたりして存在感を高めてきた。状況によって自在に立場を変える「バルカン政党」ともいえる。SNS上の世論も注視しながら、今後も政局や政策に応じて立ち位置を変化させる戦略を描く。
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11日、東京都内で開かれた国民民主の党大会。古川元久代表代行は「衆院で与党が過半数割れとなり、政策実現の可能性は格段に高まった」と指摘した上で、さらなる党勢拡大を呼びかけた。「まだまだ力が足りない。政策実現のために党がもっと大きくなることが必要だ」
玉木雄一郎氏(不倫問題で代表の役職停止中)が率いてきた国民民主の源流は、立憲民主党と同じ民主党・民進党だ。2017年衆院選で小池百合子・東京都知事が率いる「希望の党」に流れた議員らが、小池氏が手を引いた後の党を引き継いだ。2020年9月、多くの議員が立憲へと再結集する際、原発など基本政策の不一致から玉木氏ら衆参15人で今の国民民主を結党した。
立憲と同様に連合傘下の産業別労働組合から支援を受けるが、電力総連など民間4産別が主体だ。玉木氏は「安易な『大きな塊』は結果として野党をバラバラにしてきた」と主張。以来、本格野党路線の立憲とは距離を置き、「対決より解決」を標榜(ひょうぼう)する。
そんな少数政党が取った生存戦略の一つが「注目を集める」ことだった。22年2月、政府・与党にガソリン減税を要求し、検討を示唆されると、野党ながら当初予算案に賛成。「当初予算案に賛成するのは与党そのもの」と批判を浴びても、玉木氏は「二十数人の党なので(他党と)同じことをやっても埋没して何もできない。政策を世に知ってもらうため、野党第1党とは違う技を使った」と意に返さない。その後も、政局や政策次第で与野党間を立ち回り、存在感をアピールしようと腐心を続けた。
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