兵庫県警加西署は12日、市内の農業男性(77)方の倉庫から玄米約4500キロが盗まれたと発表した。署が窃盗容疑で捜査している。
署によると、収穫したばかりの玄米約150袋分(1袋30キロ)が倉庫からなくなっているのに男性が気づき、この日午後に駐在所に被害を届け出たという。
倉庫入り口は施錠してあったが、カギが壊されていたという。いつごろ盗まれたのかはわかっていない。
付近で同種の被害は確認されていないという。
被害に遭った男性によると、盗まれたのは10月末に収穫したヒノヒカリで、加古川市内の知り合いの弁当屋向けに販売する予定だったという。
男性は朝日新聞の取材に「今年はコメの相場が上がったので、盗まれたのはその影響もあるかもしれない」とし、「農家を始めて、盗まれたのは初めて。夢かと思ったくらいショックだった」と話した。
被害額は約140万円に上るといい、「この1年間、タダ働きしてきたようなもの。来年の農業への意欲が下がってしまった」。(東孝司、原野百々恵)