東京五輪をきっかけに高齢者でも楽しめる独自のスポーツを編み出し続ける赤間利晴さん=2024年8月28日、福島市の赤間さんアトリエ前、酒本友紀子撮影

 パリ五輪に続き、連日熱戦が伝えられるパリ・パラリンピック。3年前の東京五輪は、コロナ禍でほとんどのスポーツが無観客開催、その後の汚職事件と、当初掲げられた「復興五輪」とはかけ離れた形で人々の記憶に残った。「それならば俺が東京五輪のレガシーをつくる」と立ち上がり、新しいスポーツづくりに情熱を注ぐ85歳の男性がいる。

 男性は赤間利晴さん。東京五輪のとき、赤間さんが住む福島市では野球とソフトボールの開幕試合があり、2競技とも日本が金メダルを獲得した。「福島でスタートした五輪で選手らが頑張ってくれた。感激を形に残して恩返ししないと」。赤間さんはそう思った。

高齢者が楽しめるスポーツが少ない

 ソフトボールの球を使ったスポーツを次々と考え出し、五輪とパラリンピックにちなんで「オリパスポーツ」と総称した。

 種目は八つ。原則としてソフトボールの投手と同じように下手で投げ、左右の手を交互に使う。例えば「オリパボウル」は、五輪にちなみ五重の輪の的にボールを投げて中心に近いほど高得点というルールだ。

アイデアがあふれ出るという赤間さん。息子さんに贈られたパソコンが活動の幅を広げました。

 このほかに、つり下げた長さ…

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