宮崎県日南市沖の大島(通称・日南大島)周辺で新種のサンゴが見つかった。ソフトコーラルと呼ばれる軟体サンゴのチヂミウミアザミ属のもので、体の骨片の表面が牛の第3胃(センマイ)に似ていることと、地元特産の宮崎牛にちなんで「センマイチヂミウミアザミ」と命名された。

 公益財団法人黒潮生物研究所(高知県大月町)の古井戸樹研究員(38)、宮崎大学農学部の深見裕伸教授らの研究グループによる論文が4月22日、国際学術雑誌「Zootaxa」のオンライン版で公開された。

 日南大島周辺の海はソフトコーラルの仲間であるウミアザミ科が多く生息しており、大群落があるという。古井戸さんは宮崎大学の大学院生だった2012年から、この海のサンゴを研究。まだ名前のついていない種も多くいるとみられるウミアザミの実態を調べるため、電子顕微鏡を使って解析をおこなってきた。

 チヂミウミアザミ属は小板型…

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