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打ち上げ後に爆発した小型ロケット「カイロス」初号機。機体は火花を散らしながら周辺の山林へ落下していった=2024年3月13日午前11時1分、和歌山県串本町、朝日放送テレビヘリから、遠藤真梨撮影
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 和歌山県串本町で今年3月、打ち上げ直後に爆発した小型ロケット「カイロス」初号機について、宇宙ベンチャー「スペースワン」(東京)は25日、打ち上げ直後の速度が予測よりも遅くなったことでロケットが異常を感知し、自ら爆発したことが失敗の原因だと発表した。対策をとり、衛星5機を載せる2号機を今年12月中に打ち上げる予定だと明らかにした。

 民間ロケットとして国内初となる人工衛星の軌道投入をめざしたカイロス初号機は3月13日、打ち上げ約5秒後に爆発した。搭載した内閣官房の小型衛星もろとも粉々になり、地上に落下した。遠藤守取締役は25日の会見で、打ち上げ直後のロケットの推力が予測よりも弱く、速度が数%遅かったと説明。事前に設定した飛行範囲を逸脱すると、機体が自ら判断したという。

 ロケット自体に問題はなかったといい、飛行計画を立てるために必要な速度を予測する手順に不具合があったとしている。

 初号機ゆえの難しさといい…

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