大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」が、俳優の岡田准一さん扮する「超(スーパー)ひらパー兄さん」を起用して11年になる。おもしろ路線の広報戦略が当たり、入園者数は好調だ。岡田さんとひらパーとの絆は、どのように育まれたのか。

 「最初のころはやっぱりおとなしめなんですよね。事務所側も制作側もお互い距離をはかりながらというか……」

 プロモーションを担当するひらかたパークの田中逸馬(いつま)さん(46)は、岡田さんを起用した2013年のころを振り返る。開園101周年を機に、ダメもとで園がオファーをしたところ、快諾してくれた。

 だが、初年度から岡田さん主演映画のパロディーポスターを制作するなど「おとなしめ」にはみえない。

「なぜかOKしてくれた」

 初めてのパロディーポスターのタイトルは、「永遠の0(ゼロ)」にちなんだ「たいくつな時間0」。戦争をテーマにした本家のポスターとは打って変わり、岡田さんが笑顔でポーズを決めている。

岡田さん主演映画「燃えよ剣」のパロディーポスター=ひらかたパーク提供

 ポスターは委託先の広告会社が原案をいくつか用意し、園や事務所などで協議してつくる。田中さんによると、当初の案は「ひらかたパークは永遠の0を応援します」のようなイメージだったという。「ダメもとでパロディーポスターを事務所側と配給会社に提案してみたら、なぜかOKしてくれた」と田中さん。

 この経験が、後のポスターを「暴走」させる要因になる。

歴代ポスターを紹介

「超ひらパー兄さん」岡田准一さんのパロディーポスター。11年の軌跡を画像とともに振り返ります。

写真・図版
岡田さん主演映画「永遠の0」のパロディポスター=ひらかたパーク提供

 16年は「エヴェレスト 神…

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