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都道府県別の熱中症搬送者数予測ページ=平田晃正教授提供

 きょうの暑さで熱中症で搬送されると予想される人数は? 名古屋工業大学(名古屋市昭和区)などの研究グループは、1週間先までの熱中症搬送者数を1日ごとに予測する専用サイト(https://heatstroke.jp/)の試験運用を始めた。当日の気温のほか、過去の気象条件などをふまえ予測する。注意喚起にとどまらず、搬送態勢の備えにも応用が期待される。

 対象は、愛知、東京、大阪など8都道府県。熱中症搬送者を屋内と屋外とに分けて予測。専用サイトでは、当日の予測搬送者数を「24人以下」から「100人以上」までの5段階に色分けして表示。1週間先までの予測値と過去の予測値を折れ線グラフで示しているほか、1日ごとの実測値と予測値の比較なども掲載している。

 名工大の平田晃正教授らの研究グループは、2013~19年の6~9月の気象データ、約14万件の熱中症搬送者のデータを分析し、計算式を確立した。気象庁の平均気温の実測値や週間天気予報などのデータを利用することで、1週間先までの搬送者数、都道府県ごとの人数を予測して提供することが可能になった。

初夏・晩夏の熱中症リスクの差も考慮

 また計算式には、気温35度…

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