高齢者らを対象に10月から始まった新型コロナワクチン定期接種の自己負担額が、自治体によって異なっている。全国の主な自治体に取材したところ、無料から7200円まで開きがあった。財政状況や他のワクチン政策とのバランスなどが反映されたとみられる。
新型コロナのワクチン接種は3月末までは臨時接種として、生後6カ月以上の全世代が自己負担なしで接種できた。現在は65歳以上か、重い基礎疾患がある60~64歳の人らの定期接種で、対象は3600万人超と見込まれている。対象外でも接種できるが、原則全額自己負担となる。
接種費用は1万5300円程度 国は8300円を助成
厚生労働省は1回の接種費用を1万5300円程度と見込み、うち8300円を国の基金から助成する。残る7千円程度について、自治体が補助するかどうかで、自己負担の額は変わってくる。
東京都は、最終的な自己負担額が2500円以下となる自治体に、1人あたり1千円を補助する方針を示している。23区では、港区や葛飾区など8区は無料だが、品川区や目黒区など10区は2500円。中央区など4区は75歳以上は無料、75歳未満は2500円とし、北区は72歳以上は無料、72歳未満は2500円とした。
「インフルエンザに準じた」「高齢になるほど重症化」 自治体判断の背景は
港区は「インフルエンザなど…