案の定、その言葉は「炎上」した。少なくとも、本人が期待した「納得と共感」を呼ぶことはなかった。
「これからは一人一人が主導する『楽しい日本』を目指していきたい」
通常国会が幕開けした1月24日。初めての施政方針演説に臨んだ石破茂首相は「楽しい日本」のくだりに力を込めた。
この1年でめざす政治の方向性を示す施政方針演説。歴代首相は、国民に訴えるべき政策を吟味し、自身の側近とともに言葉を選び、入念な準備を積み重ねる。
石破氏もそうだった。今年は戦後80年、「昭和100年」という節目。首相周辺によると、数日前に練り上げた原案は、岸田文雄前首相の施政方針演説の分量を大幅に超過。最後までそぎ落とす作業を余儀なくされたという。
そうして残ったのが、「楽しい日本」のスローガンだった。
引用元は、70年万博を仕掛…