「メガ・サンシェード」の下、のびのびと園庭で遊ぶ園児たち=2024年7月3日午後1時27分、福岡県宗像市・玄海ゆりの樹幼稚園、小宮健撮影

 災害級の猛暑が続く日本の夏。教育現場では子どもたちの命を守りつつ、学びの場を確保しようと試行錯誤が続いている。

「暑さに対応していく力を」

 最高気温40度以上を全国最多の計8回観測している岐阜県多治見市。市内の小中学校(小学校13校、中学校8校)では、熱中症対策として日傘を差しての登下校を推奨している。最高気温が35.6度を記録した4日、精華小学校(同市十九田町)では、強い日差しの中、授業を終えた児童たちが色とりどりの傘を開いてグラウンドに集まり下校していた。

 精華小学校の林伸彦校長は「暑い街で暮らしていくために、子どもたちには暑さに対応していく力を生活習慣の中でつけさせてあげたい」と話す。

 多治見市は周辺を山地や丘陵地に囲まれた盆地にあり、昨年は真夏日が101日と、統計開始以来最多を更新した。

 なぜ、日傘登下校が始まったのか。

コロナ禍で夏休み9日間に

 きっかけは2020年、新型…

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