地震などの災害で被災者が直面する食事の問題。食料を少し多く買い置きして、食べた分を買い足す「ローリングストック」の取り組みが広がっている。4割近い人が実践しているという政府の調査もある。防災備蓄食品全体の市場規模が拡大する中、企業は新サービスを打ち出している。
カレーやパスタソース、マーボー豆腐などのレトルト商品、アルファ米にペットボトル入りの水――。福岡市南区の主婦、因幡(いなば)那水(なみ)さん(47)は自宅の台所でローリングストックを実践している。
70代の両親と夫(43)、10代の娘2人の6人家族。約1週間分の130食を賄える量を買い置く。普段の食事は賞味期限が迫ったものから先に使い、食べた分をスーパーなどで買い足す。因幡さんは「買い物のついでに1~2食分多く購入する」と話す。
きっかけは、2016年4月…