因幡那水さんがローリングストックで使っている備蓄用の食品。このほかに米や野菜なども保管し、家族6人の食事を1週間、賄える量にしている=2024年5月22日、福岡市南区、飯島健太撮影

 地震などの災害で被災者が直面する食事の問題。食料を少し多く買い置きして、食べた分を買い足す「ローリングストック」の取り組みが広がっている。4割近い人が実践しているという政府の調査もある。防災備蓄食品全体の市場規模が拡大する中、企業は新サービスを打ち出している。

 カレーやパスタソース、マーボー豆腐などのレトルト商品、アルファ米にペットボトル入りの水――。福岡市南区の主婦、因幡(いなば)那水(なみ)さん(47)は自宅の台所でローリングストックを実践している。

 70代の両親と夫(43)、10代の娘2人の6人家族。約1週間分の130食を賄える量を買い置く。普段の食事は賞味期限が迫ったものから先に使い、食べた分をスーパーなどで買い足す。因幡さんは「買い物のついでに1~2食分多く購入する」と話す。

 きっかけは、2016年4月…

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