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半世紀の歴史に幕を下ろした火山噴火予知連絡会=2024年11月27日、東京都港区の気象庁、力丸祥子撮影

 気象庁は27日、気象庁長官の私的諮問機関「火山噴火予知連絡会(予知連)」を終了すると発表した。4月に政府が火山研究の「司令塔」と位置づける火山調査研究推進本部(火山本部)が発足し、機能の多くが移行したため、154回目となった27日の会議で「役割は終了した」と結論づけた。

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 専門家でつくる予知連は1974年に発足。終了により、同庁内に「火山情報アドバイザリー会議」を新設し、同庁が行う火山活動評価に対する科学的助言は引き続き受ける。

 予知連の最後の会長となった清水洋・九州大名誉教授は「予知連の歩みは、日本の火山観測・研究の歩みでもあった。社会が求める予知情報とのギャップは大きく道半ば。課題を引き継ぎ火山本部で、研究を推進していきたい」と話した。(力丸祥子)

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