砂を噴き上げてきれいな水が湧き出ている「いっせんぼく」=2024年11月30日、千葉県木更津市富来田地区、堤恭太撮影

 千葉県木更津市の富来田(ふくた)地区にある湧水(ゆうすい)地「いっせんぼく」の再生プロジェクトが進んでいる。11月30日には市民ワークショップが開かれ、20人ほどが富来田公民館から湧水地までの約1.7キロを歩き、周辺の自然といっせんぼくを活用する道を探った。

 「1千もの湧き水がボクボクと湧き上がっていた」

 いっせんぼくは、こんな言い伝えから名付けられたと伝わる。

 貴重な自然環境は、紆余(うよ)曲折を経ながらも、長く守られてきた。

 1989年には約50ヘクタールの宅地造成の計画が浮上した。92年には公園整備の計画があった。

 だが、いずれも頓挫して、そのままの環境が守られた。

万葉集で歌われた地でもある

 2009年には地元の手で散…

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