深圳日本人学校の男児が亡くなった19日、学校の校門前に花を手向ける人たち=2024年9月19日、中国・広東省深圳市、小早川遥平撮影

 日本人学校の関係者を狙った犯行だったのか――。中国広東省で昨年9月に深圳日本人学校の男児(当時10)が刃物を持った男に刺殺された事件で、深圳市の裁判所は24日、男に死刑を言い渡した。中国に暮らす邦人の最大の懸念が解消されないまま、わずか1日で一審の裁判は終わった。

 外務省によると、判決では日本についての言及はなかった一方、動機について「ネットで注目を集めるために児童を殺害した」とした。どうやって注目を集めようとしたのかといった詳しい説明もされていない。

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 被告は公判の中で、「被害者の家族、弁護士および在中国日本国大使館と話したい」とする趣旨の発言をしていた。ただ、謝罪が目的かどうかなど、発言の意図は不明だ。日中関係筋によると、被告は何度か発言しようとしたが、不規則発言として制止されたという。

 なぜ日本人学校なのか。

 中国のSNS上では、日本人…

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