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防波壁に囲まれた中部電力浜岡原発=2018年1月、静岡県御前崎市、朝日新聞社機から、角野貴之撮影

 中部電力は13日、原子力規制委員会との意見交換で、浜岡原発3、4号機(静岡県)の防波壁の高さを22メートルから28メートルにかさ上げすることを伝えた。想定される津波の高さを最大25.2メートルに引き上げたことを受けて、東日本大震災後2度目となるかさ上げ工事を決めた。

 中部電はこれまで南海トラフ巨大地震などを想定し、最大の津波の高さを22.7メートルと試算していたが、海底の地滑りなどによる津波が重なれば、高さは最大で25.2メートルになると評価し、規制委は10月、「おおむね妥当」と判断していた。

 中部電の林欣吾社長は意見交換の場で規制委に、防波壁の追加のかさ上げの意向を伝えたほか、3、4号機の再稼働に向けた新規制基準の適合審査を並行して行うことを要望。規制委は中部電の要望を了承した。林社長は「審査の過程が一つステップアップしたものだと認識している。適合審査に全力で取り組んでいく」と話した。

 浜岡原発は東日本大震災後の…

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