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津波とその後の火事で廃虚になった市街地に震災後初めて居酒屋が屋台で誕生。乾杯して祝った=2011年7月23日午後6時22分、岩手県大槌町、東野真和撮影

 震災から4カ月後の2011年7月、建物の土台だけが残る岩手県大槌町の市街地で、屋台の居酒屋「みかドン」がオープンした。

 震災前に町で居酒屋「ドン」を経営していた柏崎浩美さん(63)と、スナックを営むパートナーの小林美香子さん(58)が「街にあかりをともしたい」と始めた。被災した製材所から材木をもらい、大学教授らの支援で震災後初の居酒屋ができた。

 避難所や仮設住宅暮らしの被災者、復興関連業者らが集まってきた。私も客の一人だった。「避難所で一番困るのは酒とたばこ。支援物資にはないからね」。柏崎さんはそう笑った。

 11年末、2人で仮設商店街…

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