アナザーノート 秋山訓子編集委員
怒濤(どとう)の総選挙が終わり、与党の大敗北で永田町は大騒ぎだ。石破内閣初の本格的な政策論戦となる国会が開かれる、はずだが、それどころではないように見える。
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1本だけ通らなかった法案
岸田政権下での今年の通常国会では、政府が62本の法案を提出した。その中で1本だけ、通らなかった法律がある。洋上風力発電を領海だけでなく、排他的経済水域(EEZ)にも設置できるようにする「再エネ海域利用法」の改正案だ。
政府がEEZ内に「募集区域」を指定する。仮許可を得た事業者が漁業者など利害関係者と調整し、合意したうえで正式な許可を出す。深い海でも設置できる「浮体式」が想定されている。
洋上は陸よりも安定的に強い…