【動画】熊本県荒尾市のマジャク漁=杉浦奈実撮影
干潟の泥に突き刺しているのは書道の筆。ひとりでにすーっと持ち上がってきたら、穂先を押さえるように引き上げる。すると、頭の大きなエビのような生きものが姿を現した。初夏から秋ごろまで食べられる有明海の幸「マジャク」だ。
正式名はアナジャコ。見た目は似ているがシャコとは違う種で、どちらかというとヤドカリに近い。
熊本県荒尾市では、マジャク界の王子「マジャッキー」がマスコットキャラクターを務める。
南北約9キロと国内でも有数の広さを誇るラムサール条約登録湿地・荒尾干潟では、このマジャクが深さ1メートル以上にも及ぶ巣穴をつくって身を潜めている。
釣り方は実にユニークだ。干…