同性婚を認めない民法や戸籍法の規定は憲法違反だとして同性カップルらが国を訴えた訴訟で、東京高裁が30日、「法の下の平等」を保障した憲法14条などに反して「違憲」だとする判決を言い渡しました。法令の内容が憲法に違反するかが争われる裁判は「憲法訴訟」と呼ばれます。どういうものなのでしょうか。
憲法は、どんな法律や規則よりも上位にある「最高法規」で、憲法に違反する法律などは無効になります(憲法98条)。憲法に違反していないかを判断するのが裁判所で、最終的な結論を下すのが最高裁です。
三権分立の大原則のもと、法律をつくる国会の判断を裁判所も尊重するため、「憲法違反」という判断が簡単に出るわけではありません。しかし、最高裁が戦後、法令の規定を憲法違反と判断した例は13件あります。
初のケースは「尊属殺人罪」
最初の事例は1973年。子…