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選抜大会出場が決まって笑顔を浮かべる東洋大姫路の岡田龍生監督(左)とエース阪下漣
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 第97回選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の選考委員会が24日開かれ、東洋大姫路(兵庫)など出場32校が決まった。

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 東洋大姫路の選手たちは吉報を聞いた後、同校のファンが作った手作りのくす玉を割って喜んだ。

 第59回全国選手権(1977年)で全国制覇を果たすなど、春夏あわせた甲子園出場はこれまで20回。だが、ここ10年は2022年の選抜大会に出ただけで、甲子園での勝利も原樹理(現東京ヤクルトスワローズ)らを擁して全国8強入りした第93回全国選手権(11年)にさかのぼる。

 岡田龍生監督は高校1年時に先輩の全国優勝を見届け、自身も3年春の第51回選抜大会(1979年)でベスト4に入った。

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 指導者に転じた後は2019年の全国選手権大会で優勝した履正社(大阪)を35年率いていたが、「大阪から母校を(ずっと)見ていて、苦戦している感じだった。OBとしてはなかなか校歌を聴く機会がないなと思っていた」と歯がゆい思いをしていた。

 22年4月に母校に戻ると、「選手時代に戻ったような感じ」と懐かしみつつ、脱「古豪」を目指して、勝つために必要なことを選手に一つ一つ教えていった。

 就任3年目での甲子園出場に「思ったよりは早かった。一先輩としては本当に頼もしい後輩でここまでよくやってくれた」と目を細めた。

 選手たちも手応えを感じている。昨秋の近畿大会は強力打線とエース阪下漣(れん)の安定した投球で優勝。明治神宮大会では、優勝した横浜と延長タイブレークの末に惜敗したが、4強入りした。

 阪下はこの冬、ウェートトレーニングに励み、球の質が上がったと自負している。

 「岡田先生についていけば優勝できると思って入学した。岡田先生についていって、一緒に頂点を目指したい」と力強く誓った。

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