日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞します。12月10日の授賞式を前に、最新作「正三角関係」で長崎への原爆投下を描いた野田秀樹さんに話を聞きました。
原爆について自分の作品で最初に本格的に触れたのは「パンドラの鐘」(1999年)です。自分はふざけたりする作風が好きなので、原爆に触れていいのかなという思いが大きかった。
実はその前に「Right Eye(ライトアイ)」(98年)という芝居があるんですけれど、その中で「遠くから見れば、原爆の光だって確かに美しいかもしれない。花火と原爆が違うのは、その光の真下の景色だ」というせりふがある。そのときも自分の作品でそういうことを書くのはどうなんだと、自分のなかで、いっぱいいっぱいで書いています。
「パンドラの鐘」の脚本を英…